労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 「じん肺」について
じん肺とは鉱物、金属などの粉じんを吸入することによって肺に生じた職業性呼吸器疾病です。
今回は、当機構がこれまで、「じん肺」の労災認定の迅速・適正化に寄与するために取り組んできた研究のうち「病職歴データベースによるじん肺患者におけるANCA(好中球細胞質抗体)関連血管炎・腎疾患発症頻度の検討」についてご紹介します。
http://www.research.johas.go.jp/jinpai2015/thema01.html
抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody; ANCA)とは、自己の好中球を抗原と見なして反応する自己抗体です。
ANCA(抗好中球細胞質抗体)関連血管炎・腎疾患は比較的稀な疾患で、代表的なものには、顕微鏡的多発血管炎、肉芽腫性多発血管炎、アレルギー性肉芽腫性血管炎があります。
ANCA 関連血管炎・腎疾患の原因はいまだに不明であり、原因の一つとして環境因子としてのシリカや石綿ばく露、抗甲状腺薬プロピルチオウラシルの関与等が報告されていますが、じん肺における ANCA 関連血管炎または腎疾患の頻度は明らかではありません。
そこで、本邦のじん肺患者におけるANCA関連血管炎・腎疾患の頻度を明らかにするために、全国労災病院の病職歴データベースを用いて、その発症頻度を調査しました。
詳しくは以下のリンクからご覧いただけます(「第三期研究報告冊子 8 じん肺「労災保険給付に係る決定等の迅速・適正化に係る研究・開発、普及」研究報告書」をご覧ください。)。
http://www.research.johas.go.jp/booklet/report.html
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