労働者の健康障害を防止するため化学物質の濃度基準値とその適用方法などを定めました/厚生労働省
厚生労働省は、本日、「労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準」(濃度基準告示)と「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」(技術上の指針)などを定めました。
昨年5月の法令改正により導入された新たな化学物質管理では、事業者は、厚生労働大臣が定めるものを製造し、または取り扱う屋内作業場において、労働者がこれらの物にばく露される程度を厚生労働大臣が定める濃度の基準(濃度基準値)以下としなければなりません。
濃度基準告示は、厚生労働大臣が定める物質とその濃度基準値を定め、技術上の指針では、労働者のばく露の程度が濃度基準値以下であることを確認するための方法などについて定めています。なお、これらの制定に伴い、「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(平成27年危険性又は有害性等の調査等に関する指針公示第3号)に所要の改正を行っています。
■濃度基準告示のポイント
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- 労働安全衛生規則(安衛則)第577条の2第2項の厚生労働大臣が定める物として、アクリル酸エチル等、67物質を定め、物の種類に応じて濃度基準値を定める。
- 濃度基準値のうち、8時間のばく露における物の平均の濃度(八時間時間加重平均値)は、「八時間濃度基準値」を超えてはならず、また、濃度が最も高くなると思われる15分間のばく露における物の平均の濃度(十五分間時間加重平均値)は、 「短時間濃度基準値」を超えてはならないこと。
- 次の場合における事業者の努力義務を定めること。
- 十五分間時間加重平均値が八時間濃度基準値を超える場合
- 短時間濃度基準値が天井値(濃度が最も高くなると思われる瞬間の濃度が超えてはならない値)として定めら れている場合
- 有害性の種類及び当該有害性が影響を及ぼす臓器が同一であるものを2種類以上含有する混合物を取り扱う場合の濃度基準値の適用
- 適用日 令和6年4月1日
■技術上の指針のポイント
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- 事業場で使用する全てのリスクアセスメント対象物について、危険性又は有害性を特定し、労働者が当該物に
ばく露される程度を把握した上で、リスクを見積もること。 - 濃度基準値が設定されている物質について、リスクの見積りの過程において、労働者が当該物質にばく露される程度が濃度基準値を超えるおそれがある屋内作業を把握した場合は、ばく露される程度が濃度基準値以下であることを確認するための測定を実施すること。
- 1及び2の結果に基づき、労働者がリスクアセスメント対象物にばく露される程度を最小限度とすることを含め、必要なリスク低減措置を実施すること。その際、濃度基準値が設定されている物質については、労働者が当該物質にばく露される程度を濃度基準値以下としなければならないこと。
- 発がん性が明確な物質については、長期的な健康影響が発生しない安全な閾値である濃度基準値を設定することは困難であるため、事業者は、これら物質にばく露される程度を最小限度としなければならないこと。
- 適用日 令和6年4月1日
- 事業場で使用する全てのリスクアセスメント対象物について、危険性又は有害性を特定し、労働者が当該物に
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