お知らせ

健康診断、特に特定健診に思うこと

「こうちさんぽメールマガジン」2008.8月号より

産業医学担当相談員 森木 光司

今年の4月から、健康診断、特に特定健診の導入が始まって、健康診断の分野に大きな変化が見られている。私の施設にも特定健診を希望して来られる方が多くなってきた。

そもそもこの特定健診は、既に多くの方がご存知の“メタボリック シンドローム(略してメタボ)”を早期に発見して、これに伴う高血圧症、糖尿病、高脂血症などのいわゆる生活習慣病を予防や進行の抑制などを行い、増え続ける医療費抑制にも役立てようとするものと思っている。それはそれで重要なことと思うのだが、現在メタボの基準になっている項目にいくつかの問題があると言われている。例えば、最初の基準である腹囲(普通おへその周り)が、男性では85㎝以上、女性では90cm以上となっているが、この基準自体が既にこれでよいのかと言われていて、その他の基準も含めて、現在厚生労働省の研究班が検討中と聞いている。

しかし、いずれにしても現実にこうした生活習慣病が多く見られることは良いことではなく、私たち一人一人が自らこれらに注意をして生活をしてゆかなければいけないと思う。また、特定健診を含めた健康診断を私たちがもっと生かしてゆかねばならないのではないだろうか。そして、これをうまく活用して、厳しい世の中をできるだけ健康に乗り切っていきたいものである。

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