メンタルヘルス対策 ~セルフケアについて~
「こうちさんぽメールマガジン」2010.11月号より
特別相談員 小松 律
「労働者の心の健康の保持増進のための指針」では、「セルフケア」「ラインによるケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」の「4つのケア」の推進を継続的かつ計画的に行うことが重要とされています。
その中の「セルフケア」について考えてみたいと思います。「セルフケア」は、管理監督者も含めた従業員一人ひとりが、自分の心身の状態に目を向け、ストレスに気づき、身につけた対処方法を適切に実施していくことで、メンタルヘルス対策を進めていくにあたって、とても大切な事です。そのために事業者は、教育研修や情報提供、相談体制の整備等をすることになっています。以前勤めていた企業では、下記のような内容で、小冊子を作成し、全従業員に配布しました。配布後は、職場ごとに開催される研修会などで活用するようにしていました。
内容
メンタルヘルスの基礎知識
- 「メンタルヘルス」とは?
- 職場にメンタルヘルス対策が必要な理由
ストレスの基礎知識
- ストレスとは? ~ストレスとメンタルヘルスの関係
- ストレスに強いとは?
- ストレスが影響するからだの症状 ~心身症
職場でのストレスとセルフケア
- 1日を振り返りストレスチェック
- 毎日の生活の中で見つける変化のポイント?うつ症状を中心とした気づき
- 職場でのコミュニケーション
- リラックス方法
メンタルヘルスの相談等に関する基礎知識
- こころの健康づくり対策(当社版)~「こころの健康づくり」の体制づくり
- 困ったときの相談窓口・情報の閲覧(ストレスチェックも掲載)等
いま、多くの情報がインターネット等で簡単に得られる時代です。知識はあるけれども理解できていないこともあるように思います。社外研修等で学んだメンタルヘルスの情報などは、衛生委員会や職場等で報告したり、また社内のネット等を利用して周知をするなど、あまり負担にならない方法で情報発信を継続しましょう。それが「セルフケア」に繋がると思います。