お知らせ

労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 「アスベスト(平成21年~平成25年)」について

アスベスト(石綿)関連疾患として労災認定される数は、近年、毎年1,000件前後となっていますが、その中には他の疾患との鑑別が困難なものや診断方法が特殊であるものがあり、申請から労災認定までに時間がかかるものも少なくありません。

こうした診断方法が難しいアスベスト関連疾患について明確かつ簡易な診断方法・指標を確立し、より適切な治療・予防法に役立てることを目的として、長年アスベスト関連疾患の診断等について研究を行っています。

例えば第2期(平成21年~平成25年)の研究では、診断時にはすでに進行してしまっていることが多く、他のアスベスト関連疾患との鑑別も困難な胸膜中皮腫について、新たな診断基準の確立を目指しました。胸膜中皮腫症例を全国から集め、そこから胸水に関するデータを抽出した結果、胸水中のヒアルロン酸の値などが、胸膜中皮腫の診断材料として実用性が高いことを明らかにしました。

第2期のアスベスト研究については、こちらからご覧いただけます。

https://www.research.johas.go.jp/22_asbesto/

アスベストについては、現在も新しい研究を行っております。平成30年度からは、明確な労災認定基準がない良性石綿胸水について、症例を集め、新たな認定基準の確立を目指しているほか、石綿肺がん患者の肺内にみられ、測定が困難な石綿繊維について、より迅速で適正な測定をするにはどうしたらよいかを研究しています。

現在のアスベスト研究については、こちらからご覧いただけます。

https://www.research.johas.go.jp/asbesto2018/index.html

・第1期

石綿肺がん、中皮腫及び良性石綿胸水について全国の症例を集め、職歴などの情報と併せて検討したほか、分子生物学の観点から石綿肺がん及び中皮腫の早期診断法の確立について研究しました。

・第2期

胸膜中皮腫を中心としたアスベスト関連疾患の早期診断・予防法を確立するため、全国的に症例を集めて化学療法を検討しました。また、石綿関連疾患の症例及び石綿健康管理手帳の交付を受けている人々の情報を集め、その実態を調査しました。

・第3期

臨床的な観点から診断されることが多い石綿肺について、病理学的観点から研究したほか、胸膜中皮腫例の初診時のCT画像所見について検討し、胸膜中皮腫のより適切な診断方法を探りました。また、前期に引き続き石綿健康管理手帳の交付を受けている人々の情報を集め、石綿関連疾患発症の現状を調査しました。

第1期から第3期のアスベスト研究報告については、こちらからご覧いただけます。

https://www.research.johas.go.jp/booklet/report.html

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

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