お知らせ

軽いタバコのうそ

「こうちさんぽメールマガジン」2008.11月号より

産業医学担当相談員 町田 健一

厚生労働省は、2000年「健康日本21」政策を示し、喫煙対策を打ち出しました。タバコは肺癌、口腔・喉頭癌、食道癌など数多くの悪性腫瘍の主要原因であり、また一方で、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、低出生体重児や流産・早産などの危険因子と指摘されています。対策の最終目標を「タバコによる疾病・死亡の低減」と定め、タバコの有害に関する情報提供体制の整備、未成年者の喫煙防止(防煙)・受動喫煙の害の排除および減少させるための環境作り(分煙)、禁煙希望者に対する禁煙支援と喫煙継続者の節度ある喫煙(禁煙支援・節煙)を始めました。

タバコに関連する重大な疾患を扱う循環器学会、呼吸器学会などでは、認定医・専門医の資格要件に非喫煙者であることを求め、医師が積極的に禁煙運動に係るよう行動を開始しています。

(社)日本呼吸器学会の公式サイトに、市民の皆さまへの「禁煙のすすめ」が掲載されています。健康のために「軽いタバコ」を吸っている人には・・・・・・・・・、一部を紹介します。

タバコの箱に表示してあるタールやニコチン量は、タバコ1本に含まれる量ではありません。表示は一定の条件下で機械が吸引した煙を分析した値を示します。機械による喫煙条件は、吸煙容量:1服につき35ml、吸煙時間:1服につき2秒間、吸煙頻度:1分ごとに1回、吸殻の長さ:30mm(フィルターの有無にかかわらず)です。喫煙者は機械と違い、「軽いタバコ」を吸うときには、無意識のうちに吸い方を変えて、しっかり深く吸っていることが多いようです。「軽いタバコ」であっても、からだに入る有害物質は期待するほど減りません。WHOなどは、「マイルド」とか「ライト」という用語は、健康被害が小さいとの誤解を与えかねないと警告しています。

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

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