メールマガジンバックナンバー

こうちさんぽメールマガジン第21号

2008.10.1

トピックス

第11次労働災害防止計画の推進について

高知労働局

-悲惨な労働災害を繰り返さないために職場における労働者の安全と健康の確保に向けて-

高知労働局は、平成20年度を初年度とし平成24年度を目標年度とする今後5年間にわたる「第11次労働災害防止計画(以下、「11次防」という。)」の高知労働局版を策定した。
労働災害防止計画は、労働者の安全と健康確保のために、国が長期展望に立って、今後自らとるべき施策、労働災害防止の実施主体である事業者等に取組みが求められる事項について、労働安全衛生法第6条に基づき策定されるもので、同法第8条で公表が定められている。11次防では、安全衛生対策に係る基本的な考え方として、

  1. 労働災害全体を減少させるためのリスク低減対策の推進
  2. 重篤な労働災害を防止するための対策の充実
  3. 目標の設定、計画的な実施等による対策の的確な推進

を掲げ、計画の目標として平成24年において、

  1. 死亡者数を平成18年と比して20%以上減少させること
  2. 休業4日以上の死傷者数を平成19年に比して15%以上減少させること
  3. 定期健康診断における有所見率の増加傾向に歯止めをかけ、全国平均以下に減少させること

としている。
お問い合せ先:高知労働局労働基準部安全衛生課(TEL:088-885-6023)
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建築物の解体等における石綿ばく露防止対策等検討会報告書について

厚生労働省

平成20年9月19日、厚生労働省は平成19年11月より、学識経験者による「建築物の解体等における石綿ばく露防止対策等検討会」(座長:名古屋俊士 早稲田大学理工学術院創造理工学部教授)を8回にわたり開催し、検討を行ってきた本検討会の報告書を取りまとめ、公表した。
厚生労働省においては、本報告書を踏まえ、関係法令の整備について検討を行っており、今後、労働政策審議会への諮問やパブリックコメント等の所要の手続を経て、改正省令等を公布し、速やかに施行することとしている。
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産業保健行事のお知らせ(10月、11月)

第42回 高知県産業安全衛生大会・第4回 高知快適職場推進大会

日時 平成20年10月3日(金)13:00~16:20(開場12:30)

場所 高知県民文化ホール グリーンホール

主催 高知県労働災害防止団体協議会・高知快適職場推進センター

後援 高知労働局

参加費 無料

内容 第1部 開会式・表彰式 13:00~13:55 高知労働局長表彰ほか
第2部 事例発表 14:00~14:30 「快適職場の取組み」
清水・新進特定建設工事共同企業体 土佐中・高等学校新校舎建築プロジェクト
工事長  越智 光徳 氏
第3部 特別講演 14:30~16:00
「THPを活用したメタボリック対策・メンタルヘルスケア」
高知労働局労働基準部 部長  上月 眞史 氏
第4部 お楽しみ抽選会  16:00~16:20

お問い合せ先 (社)高知県労働基準協会連合会 TEL:088-861-5566

第67回 全国産業安全衛生大会2008 in 札幌

日時 平成20年10月22日(水)~10月24日(金)
主催 中央労働災害防止協会
後援 厚生労働省、経済産業省、環境省、警察庁、北海道、札幌市、ILO

お問い合せ先 中央労働災害防止協会 教育部 企画課 TEL:03-3452-6402
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第6回 女性医療フォーラム

日時 平成20年11月8日(土) 14:00~17:00
会場 六本木アカデミーヒルズ40 キャラントD 東京都港区六本木6-10-1
主催 独立行政法人 労働者健康福祉機構
入場 無料

お問い合せ先 : 独立行政法人 関東労災病院 総務課 TEL:044-411-3131
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※本会は第56回日本職業・災害医学会学術大会とあわせて開催されます。

第52回 中国四国合同産業衛生学会「作業関連疾患・生活習慣病への新しいアプローチ」

日時 平成20年11月22日(土)~23日(日)
会場 島根県民会館

お申し込み・お問い合せ先
第52回中国四国合同産業衛生学会 学会事務局
〒690-0887 松江市殿町111 松江センチュリービル5F
島根産業保健推進センター内 TEL:0852-59-5801
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第18回 日本産業衛生学会 産業医・産業看護全国協議会「活力の創出とリスクの低減に貢献する産業保健」

日時 平成20年11月27日(木)~29日(土)
会場 松山市総合コミュニティセンター 愛媛県松山市湊町7丁目5
主催 日本産業衛生学会産業医部会 日本産業衛生学会産業看護部会
日本産業衛生学会産業歯科保健部会 日本産業衛生学会四国地方会

お申込方法など、詳細は下記のホームページでご覧ください。
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学会事務局連絡先
愛媛大学教育学部付属教育実践総合センター
担当:加藤匡宏・山内加奈子・田中美紗 TEL:089-913-7886

相談員の窓

混合有機溶剤を使用する際の注意点について

基幹相談員 中西 淳一 (東洋電化工業㈱生産管理課 課長)

今回は、混合有機溶剤を使用している事業場の衛生管理者、有機溶剤作業主任者の方々に注意していただきたい点(溶剤組成と蒸気組成の相違)をご紹介します。
一般に、有機溶剤を使用する場合、有機成分抽出用、洗浄脱脂用、合成反応用等の目的には単一成分の有機溶剤が用いられることが多いですが、その他の用途、特に塗料用の有機溶剤としては、溶剤としての特性をより発揮させるために数種類の有機溶剤の混合物(混合有機溶剤)が用いられることが多く、塗装、印刷、接着等の有機溶剤業務では、シンナー等の混合有機溶剤が多量に使用されています。
シンナーは、相乗効果によって溶解能、蒸発特性、粘度(展延性)等を向上させることを目的として、性能の違う数種類の有機溶剤を混合したもので、

  1. 溶質に対し強い溶解力を有する主溶剤
  2. 主溶剤の溶解力を助ける助溶剤
  3. 粘度を下げて作業性を向上させる希釈剤
  4. 塗料用シンナーの場合には、急激な蒸発を押さえて空気中の水分の凝縮による塗膜の白化(ブラッシング)を防ぐ蒸発抑制剤(リターダー)

等を用途に応じて適当な割合で混合したものです。
このような混合有機溶剤を使用する場合、平衡蒸気濃度はそれぞれの物質の飽和蒸気圧と気液平衡関係に依存するため、混合有機溶剤が蒸発する場合、液相濃度と気相濃度は異なるという点に注意しなければなりません。
例えば、成分組成がトルエン66%、酢酸エチル14%、酢酸ブチル14%、ブタノール4%、セロソルブ(エチレングリコールモノエチルエーテル)2%のスプレー用シンナーが蒸発する場合、最初は、低沸点成分のトルエンと酢酸エチルを主とした蒸気が発生します。次いで蒸発率が50%くらいになりますとだんだん酢酸エチルが無くなってきてトルエン蒸気を主成分として、酢酸ブチルやブタノールの蒸気が徐々に増加するようになります。さらに蒸発が進むに従いだんだん高沸点成分が蒸発してきます。
従って、このシンナーを塗装工場で使用した場合には、

  1. 塗料の調合、希釈等の作業工程では、トルエンと酢酸エチルが1:1の割合で蒸発
  2. 噴霧塗装の作業工程では、トルエンと酢酸エチルが1:1ないし2:1の割合で蒸発
  3. 自然乾燥の作業工程では、トルエンに少量の酢酸ブチルが混合して蒸発
  4. 乾燥炉での焼き付けの作業工程では、トルエンと酢酸ブチルが1:1で混合し、これに残りのブタノールやセロソルブの高沸点成分が加わって蒸発

するものと推定されます。
このように同じシンナーを使用していても作業工程によって発生する蒸気の組成は異なりますので、作業環境の測定、評価の際にはご注意下さい。
参考文献:有機溶剤作業主任者テキスト(中央労働災害防止協会)

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

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