こうちさんぽメールマガジン第34号
トピックス
新型インフルエンザ対策関連情報について
舛添大臣会見(8月19日)
~新型インフルエンザ(A/H1N1)の流行入りを迎えるにあたって~
高知県の新型インフルエンザ対応等について
- 高知県知事コメント発表(8月20日)
新型インフルエンザによる死亡例や新型インフルエンザの感染拡大を受けて、県内での感染拡大を抑制するために、適切な対応を呼びかけるコメント(新型インフルエンザの流行に備えて)を発表。 - 高知県の新型インフルエンザに係る対応方針(7月11日)
職場の対応についても触れられています。
職場における新型インフルエンザ対策研修
日時:平成21年10月6日(火)13:30~16:10
場所:高知共済会館(高知市本町5-3-20)
主催:中央労働災害防止協会高知県支部(共催:高知産業保健推進センター)
対象者:事業主、労働衛生管理担当者、労働衛生担当者等
参加費:無料
お申し込み・お問い合わせ先
中央労働災害防止協会高知県支部(高知県労働基準協会連合会内)
電話:088-861-5566
新型インフルエンザ(A/H1N1型)に関する情報サイト
- 全般的な情報
- 事業継続関連の情報
- 海外関連の情報
平成21年度全国労働衛生週間の実施の実施について
平成21年度全国労働衛生週間が「トップが決意 みんながつくる 心の健康・明るい職場」をスローガンとして、10月1日から10月7日まで実施される。なお、本週間の実効をあげるため、9月1日から9月30日までを準備期間として、この準備期間中に、各労働基準監督署・地区労働基準協会において、県下14会場で全国労働衛生週間説明会(参加費無料)が開催される。
平成20年における業務上疾病発生状況等についての公表
厚生労働省
振動障害総合対策の推進について
厚生労働省
中高年男性の自殺予防に取り組む人のための10箇条(改訂版)の公表
(国立精神・神経センター自殺予防総合センター)
相談員の窓
建設業の労働安全衛生マネジメントシステムに関する県内の現況
当センター相談員 田内 孝也(田内労働安全コンサルタント事務所 所長)
平成11年4月、厚生労働省は労働安全衛生規則第24条の2に基づき「労働安全衛生マネジメントシステム(Occupational Safety and Health Management System)に関する指針」を公表しました。この指針は、事業者が労働者の協力の下、一連の過程を定め、計画的に且つ継続的に行う自主的な安全衛生管理活動を促進し、事業場の安全衛生管理水準の向上に資することを目的としたものであり、規模の大小、業種の如何を問わず全ての事業場を対象としています。但し、建設業は工事が有期であり、その作業は元請・下請が一の場所で協力して行い、更に店社と作業所が一体となり工事を進める等、他の産業に比べその生産活動に特異性があり、そのまま国の指針に従いシステムを確立することは難しい状況にありました。よって、建設業労働災害防止協会はその特異性を踏まえ、「建設業の労働安全衛生マネジメントシステム」(Construction Occupational Health and Safety Management System)(通称・COHSMS・コスモス)を構築し、同年「コスモスガイドライン」を公表し、その普及促進を行い、今日に至っています。
さて、国の指針並びに「コスモスガイドライン」の公表以来、既に10年という月日が経過しましたが、今般、県内建設事業場への「コスモス」の浸透状況を見てみるに、他県に比べ「すこぶる鈍い」と言わざる負えない状況にあります。何故なのか、その理由を考えてみると、「知識がない」、「指導者の不在」、「仕組みと規格の同一認識」、「必要性を感じていない」、「新しい事への反発」、「ひ弱な飴と鞭」等々、幾つか思い当たることがございます。ただ、根本的な問題に的を絞ると、「知識の不足」「指導者の不在」この2つではないかと考えます。その他の問題は、一定の「知識を持った者」が居れば解決するであろう問題ばかりに思われます。また、前述のとおり、「自主的な安全衛生管理活動だからと言って、個々の企業で個別に取組むものだ」、と切り捨てるなら、県内建設事業場への普及には、今後、更に長期の時間を要することでしょう。
このシステムの主旨は、自社のこれまで培ってきた安全衛生に関する活動を見直し、まず、自社の安全衛生に関する年間の活動を計画書として明文化する。その際、会社の全ての就業に係わる危険性と有害性を洗出し、その危険度を見積り、評価し、そして危険度に応じた対策を決定し、その対策を計画書に反映させる。そこからスタートすれば良い訳で、何も特別に難しいことを要求している訳では無いのです。自社の活動を「実施すべき基本的事項」と捉え確実に実践すれば良いだけのことで、何も規格に定められた要求事項に無理矢理自社の活動を合わせるようなものではありません。また、自社の活動を無益に大きく膨らませたり、他を真似ようとすると難しくなります。計画の内容が薄っぺらいと思っても、ボリューム不足に感じても、自社流で良いのです。できることから確実にやる、つまり、自社の主体的能力に応じた安全衛生活動が、とにかく実践できるような計画を立てる、そしてPDCAにより、スパイラルアップを図っていけば良いのです。
さて、システム自体の話しはこれくらいにして、解決しなければならない問題ですが、「知識が無い・・・」に関しては、県内の中小規模の事業場が個々に取組むには限界がありはしないだろうか、例えば、人の問題、時間の問題、情報源の問題、お金の問題等々、ただ、個別の取組みに執着しなければ、解決できない問題ではありません。業界団体等が集まり、共同で知恵を出し合えば良い訳で、その他の問題も、ひょっとしたら、考え方を変えれば解決できるものが沢山ありはしないだろうか。
もう既に、建設事業場が「コスモス」の取組みをどうするか等について検討する時期は過ぎており、具体的な「コスモス」構築の中身、また、実施・運用は何時にするかを検討する時期にあると考えます。この時期になって、「飴」が少ないし、「鞭」も曖昧だから等と高をくくっていてはだめです。
物事を実践に移すには、また、確実に実践することを考えるなら、準備期間が必要です。「出遅れるから早目の準備を」とは言いませんが、現在、県内では数社がシステム構築をスタートしています。また、共同で構築準備に入ったグループも居ます。
再度、念押しをしますが、この仕組みは自社の安全・衛生に関する活動を、継続的に実施し、安全衛生管理水準の向上のみならず、安全技術の継承、人材育成にも繋がっていくものです。がんじがらめの規格に無理矢理合致させるための後追い記録制作活動ではありません。事故、災害、そして健康障害の未然防止の為に会社が行う、「基本的事項」の明文化です。