メールマガジンバックナンバー

こうちさんぽメールマガジン第64号

2011.7.1

トピックス

職場の熱中症予防対策は万全ですか?

5月26日に四国地方も梅雨に入り、熱中症の季節になってまいりました。
皆様の職場では、熱中症予防対策は万全ですか。
それでは、万全かどうかチェックして見ましょう。

1. WBGT値(暑さ指数)を知っていますか。 はい いいえ
2. WBGT値(暑さ指数)の低減を図っていますか。 はい いいえ
3. 休憩場所は整備していますか。 はい いいえ
4. 高温多湿作業場所などで、連続作業時間の短縮を図っていますか。 はい いいえ
5. 高温多湿作業場所に労働者を就かせる際に、順化期間を設けていますか。 はい いいえ
6. 自覚症状の有無に関わらず、労働者に水分・塩分を摂取させていますか。 はい いいえ
7. 労働者に、透湿性・通気性の良い服装や帽子を、着用させていますか。 はい いいえ
8. 作業中の巡視を行っていますか。 はい いいえ
9. 健康診断結果に基づき、就業場所の変更・作業転換などの措置を講じていますか。 はい いいえ
10. 日常の健康管理について、労働者に指導していますか。 はい いいえ
11. 作業開始前・作業中に、労働者の健康状態を確認していますか。 はい いいえ
12. 体温計などを常備し、必要に応じて身体の状況を確認できるようにしていますか。 はい いいえ
13. 熱中症を予防するための労働衛生教育を行っていますか。 はい いいえ
14. 熱中症の発症に備えて、緊急連絡網を作成し、関係者に周知していますか。 はい いいえ
15. 熱中症を疑わせる症状が現れた場合の救急処置を知っていますか。 はい いいえ

どうでしたか。“いいえ“が一つでもありましたら、平成21年6月19日付け基発第0619001号(職場における熱中症予防対策)に基づき対策を立ててください。また、WBGT(湿球黒球温度指標)値の測定方法は、平成17年7月29日付け基安発第0729001号「熱中症の予防対策におけるWBGTの活用について」を参照してください。
最後に、自覚症状の有無に関わらず、作業の前後、作業中の定期的な水・塩分の摂取をするようにお願いします。(少なくとも、0.1~0.2%の食塩水、ナトリウム10~80mg/100mlのスポーツドリンク・経口補水液など)

相談員の窓

職業性熱中症を予防する

高知産業保健推進センター特別相談員 田内 孝也

熱中症は、高温多湿な環境で体内の水分と塩分のバランスが崩れ、循環調節や体温調節などの体内調節機能の破壊により発症する障害であり、初期対応の如何によっては、現代の最先端医療を用いても死に至ることがある、恐ろしい疾病である。
しかし、適切な予防と初期対応により重篤度の軽減を図り、発症をくい止めることも充分可能である。昨年夏、日本各地で数百年に一度とも言える驚異的な猛暑を記録し、職業性熱中症による死亡者は、平成になってから以降最多を記録することとなった。高知県でも死亡には至らないまでも入院治療を要する事例が数件発生している。
そもそも、職業性熱中症の発生は、作業の強度、環境、着衣、保護具、個人の体調等が影響し、特に、その日の体調、暑熱環境への順化の度合い等の影響が大きい。私も以前に、七月の梅雨明け、朝から急激に気温が上昇した日の午後3時、現場就労2日目の鉄筋工が熱けいれんを発症した苦い経験がある。後で知ったが、彼は、前日、いや当日の夜明け迄、友人と酒を酌み交わしていたらしく、今の知識があれば、当日の朝礼、点呼で充分に防ぐことができた事例である。
昨今、「WBGT値」(暑さ指数)による評価法の活用を良く耳にするが、基準とする値の設定とその身体作業強度に関する参考例等は、就業に係る地域、環境、業種並びに人的要因によりバラつきを感じ、作業中止に係る基準値として取り扱うには少々乱暴な値だと考える。ただ、測定値と基準値を下に、適切な作業管理、衛生管理を進めて行く上では充分な効果が期待され、例えば衛生管理の指標として設定するなら、作業者の休憩頻度、時間、場所、経口補水液等の摂取時期、着衣、保護具等の交換時期であり、管理者による巡回、点呼の実施時期である。高知の夏は、屋内・外を問わず厳しい暑熱環境下での作業を強いられる。特に作業者が暑さへの順化ができていない夏本番までの期間に、社内での教育・訓練を実施し、熱中症予防の為の知識、発生時の救急措置等を徹底することが肝要である。
安全管理と同様、特効薬の無い熱中症は職域に於ける日々の予防と管理手法の創意工夫、そして確実な実践により防げるものと確信する。

メンタルヘルス対策支援センター事業のご案内

(厚生労働省委託事業)

【お問合わせ先】
メンタルヘルス対策支援センター(当センター内)
〒780-0870 高知市本町4-1-8 高知フコク生命ビル7階
TEL・FAX:088-855-3061(メンタルヘルス対策支援センター専用)
Eメール:mental@kochisanpo.jp(同上)

相談・問い合わせQ&A

相談業務については、昨年度まで実施してきた待機方式の窓口相談に代わり、事前予約方式による面談相談を実施することとしましたので、面談相談を希望される方は、事前に当推進センターまで電話等で予約下さるようお願いします。
また、今までの電話、メール、FAX等での相談や実地相談も受け付けておりますのでご活用下さるようお願いします。
産業保健に関する質問であれば、どんな事でも構いません。お気軽にお問い合わせください。
相談料は無料です。
詳細を表示

貸出図書・DVD・機器のご案内(貸出:無料)

図書・DVD(センター実施研修会)・研修会等用機器(作業環境測定用・研修用)を無料で貸し出しています。
なお、作業環境測定用機器については、精度管理を実施していませんので、測定された数値は保障できませんのでご了承ください。
詳細を表示

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

PAGE TOP