調査研究結果

産業保健実態調査報告書

2002年3月

調査概要

調査目的

労働福祉事業団は産業保健活動の活性化を通じ、労働者の健康を確保するため、産業保健関係者、関係機関の支援拠点として、都道府県毎に産業保健推進センターを平成5年から順次設置する事としており、現在42センターで業務を実施しているところである。
本産業保健推進センターの主な事業内容としては 1.窓口相談・実施相談、2.情報の提供、3.研修、4.調査研究、5.広報啓発、6.助成金の支給などがあげられる。
本調査は、高知産業保健推進センターの今後の事業のあり方を検討するための基礎資料とするため、産業医、事業場の産業保健担当者を対象として産業保健の各種支援サービスに対するニーズを明らかにする事を目的とする。

調査方法

1.調査対象
(1)高知県内一円
(2)調査対象
a)産業医 224人
b)事業所 634ヶ所

産業保健実態調査体制

1.研究担当者
代表研究者 高知産業保健推進センター 所長  鈴木秀吉
共同研究者 高知産業保健推進センター 相談員 甲田茂樹  相談員 山本秋廣
2.調査機関   労働福祉事業団、高知産業保健推進センター

調査結果概要

1.回答及び回収率

従業員人数(人) 1-49 50-99 100-199 200-299 300-499 500-999 1000人
以上
無回答
送付事業所数 0 366 197 35 24 9 3
回答事業所数 31 147 94 22 21 9 3 4
回答割合(%) 48.6 47.7 62.9 87.5 100 100

*回収率 52.2%(634件中、回答件数331件)

2.産業医回答割合

経験年数 5年未満 5-9年 10-19年 20年以上 非活動産業医
産業医数 16 20 38 5 32
回答割合(%) 14.4 18 34.2 4.5 28.9

*回収率 49.6%(224人中、回答件数111件)

産業医の回答まとめ

産業保健活動の支援サービスについて

産業保健推進センター全般について

  • 先生は産業保健推進センターをご存じですか?との問いについて名前は聞いたことがあるが50%、よく知っているが36%、はじめて知ったが15%でした。
  • 先生はどのようにして産業保健推進センターを知りましたか?との問いに関して、医師会42%、送られてきたパンフレット等27%、講演会、研修会が16%でした。
  • 先生は産業保健推進センターを利用したことがありましたか?の問いに関しては利用したことがあるが8%で、その他は利用したことがない人ばかりでした。
  • 先生は産業保健推進センターが提供する支援サービスを利用したいと思いますか?については、是非利用したいが25%、利用してもよいが48%、利用するつもりはないが22%でした。なぜ利用しませんかの問いについて、活動ができていない63%、サービス内容をよく知らないが21%、十分な活動ができている、特になしが8%でした。
  • 産業保健推進センターでの支援サービスの利用意向は、調査研究の成果、情報誌の配布、相談等が利用したい意向が多かった。

産業保健活動の専門的な内容についての窓口相談・実施相談について

  • 産業保健活動を実施する上で、産業保健の様々な分野の専門家に相談したいと思うことがありますか?の問いについて、たまにある22%、あまりない33%、ほとんどない26%でした。
  • どのような内容について相談したいと思いますか?については、健康相談の事後措置、職場巡視の方法、メンタルヘルス、作業方法の改善方策、作業環境改善方法が10%前後、健康診断の内容・方法、労働衛生教育、健康づくりの方法、カウンセリングの実施方法、関係法令の解釈、有害業務の生体影響、快適職場づくりが5%前後でした。
  • どのような専門分野をもつ専門家と相談したいと思いますか?については、産業医学が26%、メンタルヘルスが22%、労働衛生工学、労働衛生関係法令が12~15%でした。

産業保健に関する事例をもとにしたケーススタディやケースカンファレンスによる研修について

  • ケーススタディやケースカンファレンスの課題として、どのような内容が良いと思われますか?の問いについて、勧告・助言指導が23%、健診データと健康管理、職場巡視、職場環境の改善、メンタルヘルスが10%~18%でした。
  • ケーススタディやケースカンファレンスに参加するとした場合に、ご都合のつきやすい日時はいつですか?との問いについて、平日夕方と土曜日が30%以上、日曜・祝日が20%でした。
  • ケーススタディ研修を実施する方法として、どのような方法が良いと思われますか?との問いで、講演が60%、グループ会議15%、現場実習が13%でした。

県医師会の主催する産業医研修への支援について

  • 問8の県医師会等の主催する産業医研修において、産業保健推進センターにどのような支援を期待しますか?について、講師の派遣紹介が61%、実地研修の受入れ紹介が23%、教育教材の貸出が8%でした。
  • どのような内容の講義ができる講師の派遣や紹介が望ましいですか?の問いに関して、健康診断の事後措置19%、メンタルヘルス14%、労働衛生行政・法規が12%でした。

調査研究の成果の活用について

  • 産業保健推進センターでは今後産業保健活動に役立つ調査研究を実施し、調査研究の成果を活用していく予定ですが、どのようなものを利用したいですか?の問いに関して、産業医活動が20%、職場巡視用チェック、健康診断、健康相談が10~14%であった。

図書・教材の閲覧、貸出し等による産業保健に関する情報収集について

  • 先生は現在、産業保健に関する定期刊行物を購読していますか?の問いについて、定期的に購読しているが6%、必要時に購読しているが21%でした。
  • それらの専門誌や情報誌の内容として不足していると思われるものについての問いについて、産業保健活動の手法、化学物質の生体影響と取扱指針、業務上疾病の認定事例、行政機関・関係団体の動向の解説が10%以上、産業保健推進センター・地域産業保健センターの活動紹介、海外の産業保健活動の動向の解説が8%でした。
  • どのような図書・教材の閲覧、貸出等を希望しますか。との問いに関して、ビデオ40%、専門図書22%、学会誌等17%でした。

産業保健推進センターで整備している産業保健情報システムについて

  • 先生は、産業保健情報システムを利用したことがありますか?との問いに対して、利用したことはないが、今後は利用してみたいが71%、利用したことはないし、今後も利用するつもりはないが25%であった。
  • 利用しないのはなぜですか?の問いに関して、存在について知らなかった38%、利用する方法を知らない18%、内容をよく知らないが17%であった。
  • 今後、産業保健活動を展開する上で、どのような分野・内容の情報をデータベースとして整備するべきだとお考えですか?の問いについて、産業保健の手法が19%、産業保健活動の事例、業務上疾病の認定に関する事例、職業性疾病の発生状況が12%~14%でした。

労災病院について

  • 労災病院をご存じですか。の問いに関して、よく知っている34%、名前は聞いたことがあるが60%でした。
  • 労災病院では予防活動に寄与するため、産業保健科や次ページの表示する専門センターを設置し、産業医の方に対して以下の事項を行うこととしています。の問いに関して、専門医師による相談窓口、検査・診察紹介窓口、職業性疾病の臨床事例の情報提供では、是非利用したいが6~11%、利用してもよいが30~40%でした。症例検討会の開催では是非参加したいが5%、参加してもよいが41%でした。

産業医の先生ご自身について

先生ご自身のことについて

  • 年齢は40歳代が19%、50歳代が32%、60歳以上が44%でした。性別では女性が4%、男性が95%、医師会への所属は97%が所属しているようでした。

産業医の要件について

  • 平成10年10月から産業医の要件に関する改正労働安全衛生法が施行されました。現在、先生が備えていらっしゃる要件は、以下のうちのどれですか?の問いについては、日本医師会の産業医学基礎研修の修了者が73%、産業医の経験年数3年以上が20%でした。
  • 今後、どのような要件を備えることをお考えですか?の問いでは、医師会の産業医学基礎研修が74%、特に考えていないが20%であった。

地域産業保健センターについて

  • 先生は地域産業保健センターをご存じですか?の問いについて、よく知っているが40%、名前は聞いたことがあるが51%でした。
  • 先生は地域産業保健センターの名簿に登載(登録)されていますか?では、登録されているが44%でした。
  • 先生は地域産業保健センターで活動していらっしゃいますか?では、25%の先生が活動していました。
  • 先生は地域産業保健センターに対する支援サービスとして、どのようなサービスを利用したいと思いますか?の問いに対して、10%以上の希望を示したのは、ケーススタディ、ケースカンファレンス、個別訪問産業保健指導の実施相談、健康相談や個別訪問産業保健指導マニュアル配布、地域の小規模事業場の産業保健の実情分析と方策の立案提言、産業保健に関する情報の提供、でした。

小規模事業場産業保健活動支援促進事業について

  • 先生は産業保健推進センターで行っている小規模事業場産業保健活動支援促進事業(産業医共同選任事業)についてご存じですか?について、よく知っているが18%、少しは知っているが41%でした。

産業医としての勤務形態について

  • 先生は、「専属産業医」ですか?「非専属産業医」ですか?について、専属産業医が7%、非専属産業医であるが62%でした。

先生の現在の産業保健活動の実施状況および事業場における産業保健上の課題について

産業保健活動の実施状況について

  • 産業医としての経験年数では、10~19年が46%、5~9年が24%、5年未満が20%でした。
  • いくつの事業場から産業医として選任されていますか?では、1カ所が41%、2カ所が30%、3カ所が16%でした。
  • 先生が産業保健活動に費やされる時間は一事業場当たり毎月平均何時間位ですか?では、1時間未満が59%、1~4時間が34%、5~10時間が5%でした。

産業医を引き受けている事業場について

  • その事業場の従業員についておうかがいします。では、50人未満33%、50~99人 29%、100~199人 22%、200~299人 4%でした。
  • その事業場の業種は何ですか。では、サービス業が26%、その他の製造業21%、建設業15%でした。
  • その事業場には有害業務がありますか。では、あるが32%でした。
  • 現在、先生がその事業場で産業保健活動をする上で、何かお困りのことがありますか?では、あるが22%でした。
  • どのような点でお困りですか?では、時間的余裕がない32%、事業主の理解がない15%、従業員の関心が低い、事業場の経営上十分な活動を行う余裕がないが10%でした。
  • 問35のその事業場の産業保健上の課題は何ですか?では、生活習慣病31%、作業形態による障害18%、健康保持推進対策が8%でした。

現在の産業保健活動の実施内容について

  • 先生が現在重点的に実施している業務内容は何ですか?では、健康診断の事後措置が42%、健康相談が25%、健康・衛生教育が10%でした。
  • 先生が今後重点的に実施したい業務内容は何ですか?では、健康診断の事後措置が27%、健康相談が19%、健康・衛生教育が14%、メンタルヘルスが10%でした。
  • 健康診断の事後措置に関連しておうかがいします?では、
    1. 有所見者の健診結果について事業場に意見を述べる
    2. 健診結果の個人票すべてに目を通し、押印している
    3. 健診結果に基づき、必要な労働者に対し、保健指導を行う

    が、30%以上でした。

 【現在の先生ご自身の産業保健活動について

  • ア.問39の先生は現在ご自身の産業保健活動についてどのようにお考えですか。では、十分活動しているが4%、十分活動していないが76%、どちらでもないが20%でした。

事業場の回答まとめ

産業保健活動の支援サービスについて

産業保健推進センター全般について

  • 産業保健推進センターを知っているかの問いで、知っているが18%、名前を聞いたことがあるが41%、初めて知ったが38%でした。
  • 次にどのようにして知ったかは、産業保健推進センターから送られてきたパンフレットやリーフレットを見て知ったが最も多く51%、次に講演会や研修会が19%、労働基準協会等を通じて知ったが16%であった。
  • 「産業保健推進センターを利用したことがありましたか」の問いに関して17%しか利用したことがありませんでした。
  • 産業保健推進センターが提供する支援サービスを利用したいと思いますか?の問いに関して、是非利用したいが13%、利用してもよいが48%、利用するつもりはないが33%でした。
  • なぜ利用しないのですか?の問いで、内容を知らないが49%、活動していないが14%でした。
  • 産業保健推進センターにおけるサービスに対する意向は、利用してもよいと是非利用したいが60%~70%で、利用するつもりはないが20%~30%であった。

産業保健活動の専門的な内容についての窓口相談・実地相談について

  • 産業保健活動を実施する上で、産業保健の様々な分野の専門家に相談したいと思うことがありますか?という問いに関して、「よくある」から「たまにある」までが40%、その他は「ほとんどない」か「あまりない」であった。
  • 上記の質問でどのような内容について相談希望か?という問いに対して、「健康診断の事後措置」「メンタルヘルス」「労働衛生教育」「健康づくり」の4項が8~14%であり、その他は7%以下であった。
  • どのような専門分野をもつ専門家と相談したいと思いますか?については、産業医学・メンタルヘルス・労働衛生関係法令・保健指導の専門家が15%以上であった。

産業保健担当スタッフに対する研修について

  • 貴事業場には、産業保健担当スタッフとして、保健師や看護師がいますか?との問いに関して、いるが約20%であった。
  • この内、このスタッフに関する研修内容はどの様な項目を望みますか?に関しては、「産業保健全般の体系的知識」と「保健指導」が19%以上でその他、「健診データ等の整備・分析」が14%であった。

調査研究の成果の活用について

  • 産業保健推進センターでは今後、産業保健活動に役立つ調査研究を実施し、調査研究の成果を活用していく予定ですが、どのようなものを利用したいですか?の問いでは、「健康診断マニュアル」「健康相談マニュアル」「心の健康管理マニュアル」の項目が15%以上でした。

事業主セミナーについて

  • 産業保健推進センターでは、企業として従業員の健康管理対策に取り組むことの重要性を理解していただくため、事業主セミナーを開催しています。どのような演題に関心をお持ちですか?の質問では、「従業員の健康管理対策の企業責任に関すること」「労務管理と健康管理」「生活習慣病(成人病)と従業員の健康づくり」「職場のストレスとメンタルヘルス」の4項目が高い割合を示しました。

図書・教材の閲覧・貸出し等による産業保健に関する情報収集について

  • 現在産業保健に関する定期刊行物を購読していますか?との問いでは、定期的に購読しているが5%、必要なときに購読しているが13%、ほとんど購読していないが80%でした。
  • また定期刊行物の専門誌や情報誌で内容として不足しているものとしては、「最近の健康管理上の問題と対応策」「産業保健活動の手法・ノウハウの解説」「業務上疾病の認定事例の解説」「産業保健活動に関する法律アドバイス」が10%以上の値を示しました。
  • どのような図書・教材の閲覧・貸出等を希望しますか?では、ビデオが41%、専門図書が23%、学会誌が20%でした。

産業保健推進センターで整備している産業保健情報システムについて

  • 産業保健情報システムを利用したことがありますか?との問いに対して、利用したことはないが、今後は利用してみたいが67%、利用したことはないし、今後も利用するつもりはないが30%でした。
  • 利用しないのはなぜですか?の問いに関して、存在をよく知らなかったが44%、内容をよく知らないが24%でした。
  • 今後、産業保健活動をする上で、どの様な分野・内容の情報をデーターベースとして整備すべきだとお考えですか?との問いでは、「産業保健活動の手法」「産業保健活動の事例」「業務上疾病認定に関する事例」「労働衛生・健康教育に関する教材」が多く望まれました。
  • 貴事業所では、FAXやインターネットが利用できますか?との問いでは、FAX利用可が98.5%、インターネット利用可が79.7%でした。

労災病院について

  • 問14の労災病院をご存じですかの質問に対してよく知っているが15.5%%、名前は聞いたことがあるが65.5%であった。
  • 問15の労災病院に設置されている専門センターの利用について、「勤労者、健康管理担当者を対象とした研修、講習会」と「関係情報の提供」の項目では是非利用したいと利用してもよいの合計が33%~35%であったのに対して「専門の医師による窓口相談」「検査・診査の紹介窓口」とでは21%~31%であった。

事業所について

事業場の概要について

  • 事業場の本社所在地については、高知県が84.6%、高知県以外が13.9%であった。
  • 貴事業場の業種については、サービス業(医療・教育含)が30%、卸売業・小売業、その他の製造業が13%、等々でした。
  • 貴事業場の常用労働者数(派遣社員を除く)では、1~49人が9%、50~99人が44%、100~199人が28%、200~299人が7%、等でした。
  • 貴事業場には有害業務がありますか?では、ありが31.4%、ないが66.5%でした。
  • 現在貴事業場において福利厚生施策のうち特に重点的に実施しているものについては、「慶弔見舞金制度」が26%、「企業年金」「従業員の健康づくり」「従業員の自己啓発に対する援助」が12~18%であった。

事業場における労働衛生管理について

事業場の労働衛生管理部門について

  • 事業場における労働衛生管理を行う部門では、診療所等が11%、病院が13%、人事・総務部門が48%、特になしが22%でした。

労働衛生スタッフについて

  • 事業場における労働衛生担当スタッフの職種では、衛生管理者が40%、非専属産業医18%、専属産業医17%、看護師9%、であった。
  • 産業医の採用経路では、医療機関の紹介が14%、地域の医師会が8%、知人が7%、の順であった。
  • 事業場の産業医の先生はどの要件を備えていますか?の問いに、医師会の研修の修了者が29%、産業医の3年以上の経験者23%等であった。

事業場の健康管理、労働衛生について】

  • 貴事業場では従業員の健康管理に対してどれに最も近い考えをお持ちですか?の問いについて、「従業員の健康管理は会社の経営の根本と位置づけて行っている」が65%、次いで「従業員の健康管理は法律で義務づけられているから行っている。」が28%であった。
  • 現在貴事業場で以下のような労働衛生上の課題がありますか?の問いに関して、生活習慣病が25%、快適職場づくり、腰痛等の作業様態による健康障害が18%、メンタルヘルスが10%であった。

現在の貴事業場の産業保健活動について

  • 貴事業場が現在重点的に実施している業務内容は何ですか?について、健康診断の事後措置が61%、快適職場づくり20%、健康相談、健康・衛生教育、作業環境の改善、作業方法の改善が13%~18%であった。
  • 貴事業場の産業医に重点的に実施して欲しい業務内容は何ですか?。の問いに関して、健康診断の事後措置と健康相談が30%前後、健康・衛生教育が13%であった。
  • 今後健康診断の事後措置についてお伺いします。現在健康診断の事後措置に関連してどのようなことを実施していますか?に対して、健診結果の通知が38%、医師等による保健指導が26%、医師等の意見を聞くが15%でした。

今後の貴事業場の産業保健活動について

  • 貴事業場が今後重点的に実施したい業務内容は何ですか?の問いに関して、健康診断の事後措置が26%、快適職場づくりが17%、健康相談、メンタルヘルス、健康・衛生教育、作業環境の改善、健康保持増進対策が7%~12%であった。
  • 今後産業医に重点的に健康教育に取り組んでもらうとした場合、どのような内容の教育の力を入れて欲しいですか?の問いに対して、生活習慣病41%、メンタルヘルス16%、運動及び栄養指導、腰痛・VDTなど作業状態、禁煙が10~13%であった。

産業保健活動を実施する上での問題点について

  • 現在貴事業場が産業保健活動を実施する上でどのような問題があるとお考えですか?の問いに対して、従業員の産業保健に対する関心が低いが21.5%、担当する部署の専門資格を持たない事務職員の研修が不十分が16.3%、経営上、十分な産業保健活動を行う余裕がないが12.7%であった。

今後の産業保健推進センターのサービスについて(自由回答産業医)

ケーススタディカンファレンスの課題としてどのような内容が良いか。

<課題の具体的内容>

  • 精神障害者の職場復帰。
  • 職場巡視(営林署の現場)をしても問題点、チェックポイントが分からない
  • メンタルヘルスとは?
  • 健診結果をみて個人に指導しても、特に生活習慣病の場合なかなか改善されない。どうやって健康の意欲をもたせるのか?
  • 福利厚生を積極的に行えない劣悪な職場環境の改善。
  • 2次健診後の産業医の役割。
  • 個人的な悩みと職場で過ごす注意点。
  • このような不況下零細事業所の作業環境管理が十分に実施されない場合どのように対応していくか。

今後どのような産業保健活動を支援するサービスを実施すべきか

  • 一般医には専門すぎてわかりにくい事が多いので、多い事例を全体にビデオなどで分かりやすく、現場に活かしやすい方法で説明していって欲しい。
  • 現場に活かして分かりやすい方法に。
  • 医師会との連携強化。
  • 事業主に対する認定産業医資格をもつ医師の紹介。
  • 産業医を求めている会社又は事業所の紹介。
  • 地域産業の実際に基づいた産業医への支援が大切。全国一般的サービスでは意味がない。
  • 産業保健推進センターには時間がなく行きにくいので刊行物の配布やインターネットで情報が得られやすいようにして欲しい。
  • 産業医の教育、指導。
  • 産業医がスムーズに行えるような具体的な支援サービスの方法を教示。
  • EAP導入。アメリカは50数年前から始め大企業が採用している。日本への導入について具体的に考えたい。

労災病院専門センターで相談や利用等したい内容

  1. 専門の医師による窓口相談(相談したい内容)
    • 職場環境・じん肺、生活習慣病(成人病)・メンタルヘルス・今後の方針について・腰痛対策・産業医が現場で、一人で悩まないでいいようにアドバイスや紹介
  2. 職業性疾病の臨床事例の情報提供(利用したい内容)
    • ランナー障害・船員の障害・職業性疾患の最近の動向、診断の仕方・メンタルヘルス・振動障害・呼吸器疾患・腰痛症・ウイルス性肝炎等・粉塵作業、婦人における冷房下での作業上の諸症状・高知県内や地域的多い疾病
  3. 症例検討会の開催(参加したい内容)
    • 職業特異疾患・職業性疾患の具体的症例報告・振動障害・全般・中小企業における産業活動・聴力障害、有機化合物による障害例など・メンタルヘルス

先生が産業医活動を行うに当たって、労災病院に望む事項

  • 振動病の認定、治療と治療認定
  • 労災病院の存続の必要性に関する検討評価
  • 各センターの適正化

今後の産業保健推進センターのサービスについて(自由回答事業場)

労災病院専門センターで相談や利用等したい内容

ア.専門の医師による相談窓口(相談したい内容)

  • 健康相談・勤労者の健康管理対策・VDT作業と健康障害
  • 産業中毒・中毒等の具体的対応と処理
  • 腰痛の認定・腰痛について・腰痛対策
  • 労務災害一般・軽微な傷害での長期療養の場合の認定等について・交通事故(業務中の)重傷者の受け入れや費用等・疾病の労災認定基準・リハビリの実施職場復帰・仕事復帰後の留意事項
  • メンタルヘルス・職場のストレス解消とカウンセリングの方法
  • 生活習慣病予防
  • 更年期障害を含めた母性保護に関して
  • 具体的内容(悩み、持病)直接医師に相談できる
  • 特殊な病気
  • 地元での専門医等の紹介
  • 油負症に関する対応策等

イ.勤労者、健康担当者を対象とした研修、講習会(参加したい研修講習会の内容)

  • リハビリテーション関係
  • 企業における健康管理・健康管理上の対策・日常の健康管理(個人が及ぼす影響)・健康管理者の作業内容等・職場における健康管理・従業員の健康管理対策・勤務時間と健康維持の仕方・労働管理・日常においてすべき業務内容等・管理上の注意
  • 勤労者のストレス予防・職業性疾病の予防対策・メンタルヘルス・心の健康問題
  • 作業環境、衛生管理における法令等の具体的事例をあげた研修講習会
  • 女性の健康管理、腰痛予防・母性保護、勤労女性講習
  • 健康管理担当者に関する管理上の注意に関する講習会
  • 救急医療について
  • 年間計画等
  • 労働安全衛生に関する具体的内容と対応について
  • 健康診断後のフォローについて
  • 労災認定の基準や事例、発生数
  • 腰痛、脊髄疾患に関する治療予防
  • 基礎研修
  • 化学物質の知識・有機溶剤関係

ウ.関係情報の提供(提供してほしい情報の内容)

  • 労働災害の予防対策マニュアル等
  • 労災発生(認定)について
  • 衛生関係全般
  • 労働安全衛生上の具体的事例
  • 安全衛生について
  • 職業病疾病の状況と予防措置について
  • 職場での健康管理等・女性の健康管理について
  • メンタルヘルス・心の健康管理・心の健康問題の情報
  • 職業性疾病の動向
  • 快適職場、腰痛予防、関節・腰痛の予防
  • 生活習慣病と労務に関すること
  • 温度差による健康管理の問題点
  • 健康で長生きしていく方法
  • 化学物質による中毒、腰痛、脳、循環器呼吸器疾患等
  • 作業環境管理における法令等の具体的事例をあげた研修講習会資料
  • 地域にいる産業中毒の専門家
  • 中毒情報・有機溶剤・粉塵・特殊作業に対する安全と衛生対応について
  • 全般的に、また、学会情報
  • アルコール対策
  • 専門医の紹介など
  • 新しい医療情報
  • 衛生管理者に対する研修
  • どんな情報を得ることができるのか

事業所で産業保健活動を行うに当たって、労災病院に望む事項

  • 各都道府県に労災病院がほしい
  • 高知にほしい
  • 高知県内に設置されてないので利用することは困難である

今後、産業医に重点的に取り組んで欲しい健康教育

<健康教育の具体的内容>

  • 特に高血圧症の予防について
  • 禁煙について
  • 運動及び栄養指導
  • 腰痛等の原因となる姿勢及び作業状態
  • 人間工学的に腰痛、VDT作業の分析と障害予防(有害電磁波を含む)

以上

ご相談・ご要望を受け付けています。

ご利用時間:午前8時30分~午後5時15分(土・日曜日・祝祭日、年末年始除く)

PAGE TOP